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新潟大学 工学部

8ヵ月のカナダ留学を経験 建築学科 4年 戸田 大介さん
英語上達のヒントは「音」にある。

私はカナダでの8ヶ月の留学を経験し、TOEICのスコアが約500点から900点に上がりました。 留学の体験で私が感じたことを通じて、語学学習のヒントを提供できればと思い、これを書きます。

私は、日本人が英語を苦手とする原因は英語の「音」にあると思います。海外の人の英語を聞いても聞き取れない、勇気を振り絞って英語を話しても通じない、といった「音」の問題です。 留学で私はそれを痛感しました。語学留学でなかったので、英語が理解できない私に構うことなく講義が進みました。友だちを作ろうにも、彼らが話していることを理解できませんでしたし、日本語訛りの私の英語は何度も聞き返されるものでした。すぐに英語が嫌いになり、英語が公用語のカナダを憎み始めました。それでも英語ができなければ辛い日々が続くことは明らかだったので、英語を勉強しました。

私は2つのポイントを重点的に学習しました。 1つ目は発音です。自分の状況から原因は「音」にあることを痛感した私は、発音の本を日本から取り寄せ、発音記号を一つずつ発音して練習しました。発音を学ぶと、日本語と英語がどれだけ音として異なる言語であるかに気付きました。日本語は子音が弱い言語で、英語が持つ多くの母音・子音がありません。例えば、”apple” と ”up” をカタカナで書けば 「アップル」と「アップ」なので途中まで同じ音に思えますが、英語ではとても異なる発音です。こういった発音の違いを知らずに話していた私の日本語英語は、とても聞き取りにくいものだったようで、何度も聞き返されてしまいました。

2つ目はリスニングです。これについても、原因は「音」でした。英語の発音に慣れていないことが原因だったと思います。仮に、日常会話でカナダ人と話す時に彼らの発言を全て紙に書いてもらえば、留学当初の私でも会話が成立する程度には理解できたと思います。要するに、私は知っている単語でも、聞き取れないために理解できない状況でした。日本語にはないアクセントやリズム等に慣れるために、同じ音声教材を何度も聞いて、再生スピードを遅くして自分で発音したりしました。

この2つに重点をおいて学習を始めてから、はっきりとした上達を感じられるようになりました。英語が上達するに連れて、少しずつ友だちができて、英語を話す機会が増えました。英語学習自体を楽しいと思うことはあまりありませんでしたが、人と話すことは私にとってとても楽しいことでした。少しでも会話が成立するようになると、英語の学習に抵抗がなくなりました。学習すれば上達するという実感が得られるようになったからです。

帰国してからも、英語を話すようにしています。日本では英語を話す機会があまりないと思っていたのですが、学内に多くの留学生がいることに気付きました。450人もいるそうです。留学生の友だちができて、今でもほぼ毎日英語を話しています。

まだまだ本当に伝えたいニュアンスが伝えられなかったり、聞き取れなかったりすることもたくさんありますが、少なくとも英語を話すことに対する抵抗はなくなりました。 英語を習得するために必ずしも留学する必要性はないと思いますが、私は留学を通じて英語を話すことに対して自信がつき、自分なりに語学の学習の仕方を学べました。語学に関して言えば何よりも、 試験のためではなく、世界各地の魅力的な人たちと話したいという純粋な気持ちが学習のモチベーションになったことを嬉しく思います。かなり主観的な内容になってしまったかもしれませんが、これが誰かの語学学習に少しでも役立てたら嬉しいです。

☆戸田さんの留学体験談はこちら (平成26年度掲載)

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